それでも生きるあなたへ

青空の下で手を振るご当地キャラ・みやっきー

さようなら職業訓練校

6ヶ月通った職業訓練校もいよいよ最終日となった。毎日深夜までプログラミングという得体の知れないものと格闘していたらあっという間に修了式。自分から求めてする勉強というのは時間がいくらあっても足りないもので、こんなことなら昔からこっちに進んでればよかったなと思ったが今まで別の道を歩き、その経験があったからこそココに辿り着いたわけで、回り道のようで実は真っ直ぐな道を歩いたことになるんだろうと一人納得した。悟りを開きかけているのかもしれない。

最終日は修了式の前に卒業制作発表会を行うらしい。みんながどんな作品を披露してくれるか楽しみだ。

アタシ(AI)が作ったんですぅ~

発表者は教壇に立ち自らが制作したWebサイトをスクリーンに投映しながらコンセプトや反省点を述べていく。どの作品も非常に見栄えが良く素晴らしい。だいたいの人が「AIを使ってぇ~」と得意げに言っている。うん、予想通り。"めんどうだから基礎はスッとばした"という部分さえ気にしなければどれも実際存在するようなクオリティのWebサイトに仕上がっている。キチンとコンセプトを語れる人もいるし、前職のWebサイトに不満だった点を改善したという人もいる。女子が多いので雲や猫や青空や外人さんの写真をふんだんに使用したシャレオツデザインが主流で、スタイリッシュに見せたいがために字がめっちゃ小さくお年寄には解読できないものが多かった。しかしながらみんなとても晴れやかというかドヤ顔がすごく、「アタシの洗練されたサイトどうよ?」と顔にfont-weight: bold;(太文字指定)で書いてあった。俺は実は美術系出身なので(こんな個性も主張も無い作品、品評会ならボコボコにされて帰りの電車で泣くやつやぞ…)と思いながらも最初は素人だったみんなの成長に素直に感動した。たしかにAIがなかったら作れてない人達ばかりなんだけど、これからはそのAIを活用していく時代。彼らの未来に光あれ。

人生最後の瞬間に思い出したい言葉

順調に発表会も進みオカッパちゃんの出番が来た。地味でちんちくりんな二十代の田舎娘なのだけど、ギャルに憧れているフシがあり小さなお目々を大きく見せたいがためにアイラインを遥か上空に引いているので四ツ目の妖怪のようになっているあの子である。彼女が作ったサイトは雲や猫や青空がある、つまり王道な"お洒落だと思われたい女子がよくやるやつ"であった。あ~やっぱ期待を裏切らないなこの子、これで外人さんの写真もあったら満貫やなと思いながら見ていたらきっと生涯忘れないであろう衝撃の言葉が彼女の口から飛び出した。彼女は真っ白なグローバルナビ(「お店のこと」とか「メニュー」とか書かれたWebサイトの上部もしくは中央部に設置されたページ共通ご案内ボタンのこと)を指さしながら普段蚊の鳴くような小さな声のくせにものすごいドヤ顔と大声で、

「アタシこういうエモくてチルいデザインが好きなんでーー!!」

言った!言いよった!ギャル憧れMAXでかましよった!『アタシ若者なん でッ!』というオーラを全開放し彼女は言ってのけた。決まった!私は自軍が敵城を攻め落とす瞬間を腕を組んで見守る猛将のようにうんうんと頷いた。見事傾いたものよ。ほとばしる承認欲求、ギャルへの焦がれるほどの憧れ、そしてお前ら年寄りにはわからないだろうがこんな若者語を自然に使いこなしちゃうアタシやばくない?ウケるんだけどーwwという必死な若者アピール。そんな、地味な田舎娘が地元から集めたちっさい元気玉のようなものを目の前で炸裂させた時、私はこの学校に来て本当に良かったと感涙した。

ちなみに彼女渾身のグローバルナビはただ白いだけでエモくもチルくもなく、サイトのコンセプトも「特にないけどとりあえずAI使ってデザイン重視で作ってみました☆」というクソしょうもないものだった。お前は田舎に帰れ!

それぞれの『理由』

発表会も終わり修了式へ。前の訓練校でもそうだったが訓練受託会社の社長も出席しお言葉をくださる。校長先生から送る言葉みたいな感じかな。社長って忙しいのにね、ほんとありがとうございます。

ココで得たものをこの先どう活かしていくかそれぞれの再出発が始まるわけだが、そういえばこの頃まわりの人から「なんでWebの訓練校行ったの?」とよく聞かれた。離婚して保険屋を辞めてWebデザイナーか何かになるのか?と。もちろんWeb業界で良い就職先があればそちらへ進むのもやぶさかでないが、そうでない場合やることは最初から決めていた。

『旅に出たくても出られない人のために俺が行って発信する』

昔から旅好きで体が動く内に日本中旅していろんな所を見てみたいなぁとぼんやり憧れていたが家族がいた頃は当然叶わぬ夢だった。でも離婚してかえるに励まされて少しずつ頭が動くようになってきてそれ今できるじゃん!と気づいて準備を始めた。そして数年かけて時が満ち、これからの人生の楽しみを実現するに必要な技術を得るために訓練校に通ったのである。

旅に出るならみんなにも共有して、離婚前の俺みたいに感動を諦めた人にも喜んでもらえたら最高じゃない?

まずはそう思い立って、そのコンテンツを収益化できればより長く旅を続けられるし見てる側ももっと見られるからWin-Winじゃね?じゃあまずはWebサイトの作り方を学ばなきゃ!と閃いたのがWeb訓練校に通った理由であり、そしてこのWebサイトをつくった理由。せっかくおもしろい所に行っても一人で消化しちゃもったいないからね。どうせならそれを好きな人、必要としている人に共有したい。それが当サイトのエモくてチルいコンセプトです。「そこ行ってみたかったんだよ!」とか「行こうと思ってた場所の下調べに便利やわ~」とか言ってもらえるようなサイトになると最高だね。

日常に埋没し、生活に雁字搦めにされ、責任に圧し潰されそうになり、好きなことをやめ、趣味を諦め、いつの間にか何も望まなくなってしまったとしても、

それでも生きるあなたへ、

我々のエモチル人生はまだ始まったばかりだ!!
~ 島先生の次回旅にご期待ください☆☆ ~